前撮りの写真(鹿児島県名瀬市)
- 三原由宇
- 8月16日
- 読了時間: 1分
更新日:8月23日

夕日を入れて撮りたいという彼女の希望で、撮影は夕方5時から始まる。
二人は朝4時半に起きて東京からやってきた。
冷房に体が慣れきっていて奄美の暑さについていけてない。
朝起きてからすでに12時間が経過しているわけで、すでにやや疲れが見えるなとファインダーを覗きながら思う。
しかしのんびりしているヒマはない。
昼間の陽射しが得られるの1時間ほどのうちに、必要なカットを撮ってゆく。
僕は何度も海で撮影をして慣れているから大丈夫だけれど、初めての二人は慣れないことに一生懸命。
暑さに耐えながらよくがんばっていただいた。
写真は撮られるほうもたいへんなのだ。
陽射しの中で弱いスコールが降り注ぐ。
二人は濡れるのを気にするが、こんな幸運はあまりない。
撮られている二人はわからないだろうけど、雨粒がファンタジーな演出をしてくれる。
雨が上がれば虹が青空に浮かぶ。
太陽が水平線の向こうに沈んだあとは、オレンジ色の光が空と海を染める。
帰りの車の中から二人はそれを見れただろうか。



















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