
思ってたんと違う、ということはいろいろあるのだけど、子どもを撮るときのそれはシャボン玉であろう。
シャボン玉さえあれば子どもは笑い、映える写真が撮れると思われがちだが実際はそうではない。
ふわふわ漂うシャボン玉を笑顔で見る子ども、という写真はめったに撮れない。
実際はシャボン玉をうまく吹くのに一生懸命で笑わない、吹き口を咥えて頬を膨らませている写真を量産することになる。
うまく吹けないとすぐに飽きてしまう。あっシャボン玉液をこぼした。
紙風船もそんなアイテムのひとつ。
バドミントンのように紙風船をぽんぽんと上に打てるのは小学校高学年以上の子どもで、それ以下になると力加減がわからず引っ叩いたりして、遊べるレベルにない。三歳だと渡した紙風船をすぐに潰してしまう。
それをわかったうえで撮るのだけど、親はきっとこう思うだろう。なんか思ってたんと違う……。
4年前に三歳の七五三を撮った女の子はまた着物を着る。
七歳だから一人でカメラの前に立つのも大丈夫だろうと思ったら、何かにつけてママがそばにいないと安心できぬらしい。
撮影終わって、公園のブランコで遊びたいという彼女にママはしょうがないわねえという感じで付き合う。
まだしばらくはママの手を離せそうにない彼女も三歳のときよりはやっぱり成長していて、たくましくなっているのだ。
家族みんなでかけっこをするとき、よーい、で彼女は着物の裾を思いっきりたくし上げる。
足があらわになってるのでどうしようかと一瞬迷うも直させずにそのまま撮ろう。
どん!で全力疾走してお姉ちゃんとほぼ互角の速さで走ってくる。
たぶんこれがいつもの彼女なのだろう。
このまままっぐ元気に大きくなれ。














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