前撮りの写真(広島県尾道市)




東京に住む二人が広島で前撮り。 


新婦の故郷が広島県三原市ということで、しまなみ海道からやまなみ街道へ一日かけて結婚記念の写真を撮る。二人は式を挙げないらしい。


三原市の美容室で支度したあとは、生口島瀬戸田の「未来心の丘」へ向かう。


三連休の初日とあって、さすがに観光客が多い。前撮りしているカップルがもうひと組。

 

写真を撮る位置というのがだいたい決まっているので、お互いの撮影を横目に見ながらタイミングが重ならないように撮影位置を変えてゆく。


向島の花海岸で海を背景に撮影したあとは50kmほど移動して世羅町の「そらの花畑」へ。まだできて間もなないのか施設は新しく、よく整備されている。

 

入場料が若干高めなのに目をつぶれば、撮りやすく絵になる植物園である。ここでも前撮りカップルがもうひと組いた。みんな写真を撮るんだなあ。


 

 

日が陰ると山の上の庭園は暖かい空気が消え去り、一気に冷え込む。 


ランタンの灯りライトアップされた写真を撮りたいと言っていた新婦だったが「もういいかな」と寒さにギブアップして撮影終了。念のために使い捨てカイロを持っていってよかった。ドレスの背中に入れておくだけでも体感が違うものです。

  

それでも今日は風もない穏やかな撮影日和であった。二人ともよく笑いしゃべり、いい表情を見せる。

 

喧嘩もするそうだが、二人で仲良くやっている様子を見ると、撮影に同行したご両親も安心するだろう。二人で写真を撮るのは親孝行のひとつであるのかもしれない。

 

 


ドレスを脱ごうと新婦が更衣室に行きかけたとき、東の空に浮かぶ白い十三日目の月に気づく。すみません、あともう1カットいいですか。

 

藍色の空を背景に、淡い月のスポットライトが向かい合った二人を照らす。