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七五三の写真(三重県伊賀市)




 

Googleマップでその神社を指し示すと、小さく「2年前に訪問した場所です」と表示される。


なんだかついこの前にように思える。お宮参りを撮影した赤ちゃんがもう七五三である。

 

神社の近くの美容室で着付けて出てきた。

 

五歳のお兄ちゃんも袴姿になっている。しかし、どうも彼の雰囲気がケンアクだ。大人たちに声をかけられてもいい反応をしない。

 

たぶん美容室でさんざん「かっこいいねー」などとおだてられるようなことを言われたのではなかろうか。 

 

褒められて喜ぶのは大人であって、小さな子どもに「かわいい」「かっこいい」といくらいっても響かなないしウザがられるだけというのが僕の持論です。実際そうなんだもの。

 

 

 

そんなわけで、臍を曲げたような彼とまず遊ぶ。お参りはそれからである。

 

ご祈祷も無事に済んで、拝殿の前で記念写真を撮る。小さな神社だが近隣から参拝の人たちが来ていて混雑している。

 

賑やかなのはいいことだけど、やはり写真は撮りづらい。

 

どうしても午前中に参拝が集中するから、午後の空いた時間にお参りするとゆっくりできていいと思う。

 



家族で並んで、さあ撮るよー、というときに彼は大きなあくびをする。

 

それを見て祖父母は笑う。子どもはなんだってかわいいものだ。

 

彼にしてみれば朝早くから連れてこられて、着物を着させられて、よくわからない祈祷の間じっとさせられて、七五三は退屈極まりない時間であったろう。よくがんばったものだ。

 

撮影終えて、家族はみんなで会食するらしく車に乗り込む。ひと仕事終えてほっとした感じで。 

 




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