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百日祝いの写真(埼玉県狭山市)

  • 執筆者の写真: 三原由宇
    三原由宇
  • 2024年1月28日
  • 読了時間: 2分



テーブルの上に僕が作った結婚式のアルバムが置かれている。

  

二人の結婚式を撮ったのはじつに10年前のことである。

 

そのときの新郎新婦の写真を思い出して目の前の二人に重ねる。

歳を取るってのは幸せなことだな、

 

  

昨年赤ちゃんが生まれて夫婦二人だけの暮らしは一変する。

 

「ほんとはニューボーンフォト撮りたかったんですけど、気がついたら一ヶ月過ぎていて……」 

 

とママが言う。一ヶ月どころか赤ちゃんはもうすぐ四ヶ月になろうとしている。

 

昨日ようやくお食い初めをしたらしい。

 

出産と引越しとパパの転職と、それらをまとめてやっているうちに年が明けてしまった。

 

ようやく生活が落ち着いて、赤ちゃんの写真を撮ろうとなる。 

 

赤ちゃんの成長は早い。かわいい80センチサイズのベビー服が小さくなりかかっている。

 

今日ようやく写真を撮れて、ママは少しほっとしたのではなかろうか。 

 

 

 

撮影終わって、二人は赤ちゃんに「よくがんばった」と何度も話しかける。

 

ニューボーンフォトでもそうなのだが、赤ちゃんはただ寝ていただけで、なにもがんばっちゃいないのに、どの親も我が子に「がんばったね」と言う。

 

実際、慣れない撮影をがんばったのはパパとママのほうなんだけど、子どもがいない僕はそう言う親の気持ちを理解しても同じ感情になれないのが寂しい。

 

毎日休みない子育てはたいへんだけれど、とりあえずこれからの数年は毎年のようにお祝い事がやってくる。

 

二人で楽しみながら子どもと一緒に歳を重ねてゆくだろう。





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三原由宇出張写真室​ Mihara Yuu Trip Photography
 

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