穏やかな初秋の陽射しが降り注いで、暑いことは暑いが真夏の暑さに比べたら大したことはない。
神社は小高い丘の上にある。ふもとから夫婦はベビーカーを押して歩いて登る。
初めての子どもだから、なんでもかんでも初めてなのである。
お宮参りも勝手がわからぬ。写真を撮るため赤ちゃんの顔が見えるように抱っこするのもたいへんだ。僕のリクエストするポーズをするだけで精一杯である。
パパとママには慣れないことをぶっつけ本番でがんばっていただいた。
でもまあ、お宮参りはまだラクなんである。3年後になるであろう七五三は今日の10倍くらいたいへんだと思うからがんばってください。
赤ちゃんはほぼずっと寝ていて、家に帰ってからもまだ寝ていたのをなんとか起こして写真を撮る。泣かれなくてよかった。
まだふにゃふにゃしている赤ちゃんは、世界がだんだん見えるようになって広がって、首が据わって寝返りを打ち、ハイハイして座って立って歩き出す。
これがこの1年のうちに見られるから文字通り目が離せない。
お宮参りで赤ちゃんは晴れて人間社会の仲間入り。
神社でいただいたお札には赤ちゃんの名前の上に「氏子」とあった。氏子には「氏神が育てている子」という意味もあるそうだ。
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