バスを降りて、諫早湾を干拓してできた田んぼの中を歩く。
風景がなかなか変わらない。
30分ほど歩いてようやく見えてきたその中の一軒の農家の前で、お揃いの白いTシャツを着た家族が子どもたちを遊ばせている。
家族は四姉妹で、すでに三人は結婚して子どもを産んだ。みな諫早を離れて別々の場所に暮らしている。
みなが揃うのは久しぶりであるらしい。
姉妹のお祖母様は卒寿である。
腰は曲がっているが、まだ足腰は丈夫なようだ。長年田畑で働いてきたからであろう。
みんなで道にならんで家族写真を撮る。
昨今いろいろ厳しい世の中ではあるけれど、やっぱり集まって写真を撮っておくのは必要なことだと思う。
あたり前だけれども、今年の夏は今年しかないわけで。
お祖母様は耳もまだよく聞こえるようで、ずいぶんお達者だ。そしてよく笑う。
長生きするには笑顔と運動ですなあ。
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