駅から峠を二つ越えて1時間ほど歩くと、高原のような地形に整備された公園にたどり着く。
なだらかな斜面に河津桜が満開である。足柄の尾根の向こうには、雪を被った富士山が頭だけ出している。
三歳の男の子はそこらじゅうを駆け回り、一歳の女の子も抱っこを嫌がって歩こうとする。彼女はまだおぼつかない足取りだから、斜面ですぐに転ぶ。転んでも泣かない。
男の子に妹をハグするように言うと、後ろから力いっぱい抱きしめてそのまま押し倒す。女の子の顔が土にまみれるが、それでも泣かない。メンタル強い。撮りやすいんだかどうなんだか。
そんな二人の子どもを巧みに構図の中へ誘導してくれるママさんもおつかれさまでした。
桜と菜の花でどうしても家族写真を撮りたい、というママの強い意思があればこその撮影だった。子どもを追いかけ回してたいへんだったけれども、よくがんばっていただいた。
もっとも男の子は写真を撮られてるなんて、まったく思ってない。その証拠に、撮影が終わってさよならするときに「またあとであそぼうねー!」と言う。
でも、子どもにそう言ってもらえるということは、撮影がうまくいったということだから、よかったよかった。
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