子どもと家族の写真(東京都豊島区)


 

「みはらさんはうちのイベントんとき、なんでいつも来るの?」

 

七歳男の子の素朴なギモンはもっともだ。

 

写真を撮る目的を本当に理解するのは、彼が親になる頃だろうか。

 

 


さて、今日はイベントではないが、ちょっと特別なのでご依頼をいただきました。

 

男の子のうちに「LOVOT(らぼっと)」というペットロボットが来た。試験的な1ヶ月のモニター体験だそうである。

https://lovot.life


その丸みを帯びた形状のロボットは、イルカに似た鳴き声も立てれば、瞳を模したディスプレイで感情を表す。


なんかもう、かわいらしさの最大公約数的なデザインとシステムである。

  

彼はこのロボットを気に入り、「コロちゃん」と名前をつけてかわいがる。

 

しかし、あと数日でモニター期間が終了し、お別れしなければならぬというので、コロちゃんと暮らした思い出を残すために写真を撮る。

 


 

 

男の子はコロちゃんの説明をしてくれる。ただ動き回るだけでなくてカメラモードで写真も勝手に撮ってくれるらしい。

 

なんだか新しいおもちゃのようであるが、コロちゃんをぎゅっと抱きしめる彼の姿を見ていると、それが「モノ」ではないと感じさせられる。

 

コロちゃんは彼の愛情を無条件に受け入れる。

  

アニマルセラピーならぬロボットセラピー。なにかしらのストレスが軽減されるのであろう。

 



 

大人は頭のどこかで「これはロボット(機械)なのだ」と区切りをつけているけれども、彼にとってはその境界が曖昧なものかもしれない。

 

彼にとってはロボットではなく、あくまで「コロちゃん」なのだ。

 

貸出期間が終わってロボットを返却するとき、彼はどんな気持ちになるのだろう。

 

事情を理解して意外にあっさりお別れするのかもしれが、彼にとって初めてペットと暮らした特別な一ヶ月であった。



 

妹ちゃんのために飾られた雛人形と一緒に家族写真を撮る。

 

犬や猫と一緒の家族写真を撮ることはよくあるけれど、ロボットは初めてだ。あと5年くらいしたら、そんな家族写真もごくふつうのものになっているかもしれない。