2020年9月26日
「お食い初め」は赤ちゃんの健やかなを成長を願う行事。
なんだかビッグイベントのような感じもするのだが、実際は赤ちゃんに食べさせるフリをするだけ。5分くらいであっけなく終わってしまい、結婚式みたいに「はい拍手ー!」などと仕切る人もいないから、「これでいいのかな……」と若干戸惑いの空気が流れるところまでいつも同じ。
お食い初めだけの撮影は、かようにすぐ終わってしまうので写真も少ない。だから、このために東京から里帰りしてきた家族にはスタジオ撮影をセットで勧めた。
迷いながら、ベビーカーで坂道を上がってきたパパとママは、若干息を切らせている。車が入らないから申し訳ないのだけど、こればかりは仕方がない。
三ヶ月の赤ちゃんは鏡餅のようだ。どっしりと重たい。まずまずご機嫌で、よく動く。やんちゃな男の子になりそうな感じだし、そうなってほしいと思う。
スタジオで20分ほど撮ったあとは、市内のお店に場所を変えて、いよいよお食い初め。
会食の席についたママがお食い初めの思い出がないことをご両親に言うと、「親戚も呼んでやったわよ」と母上は当然のように答える。
お宮参りと同じくそれは人生最初のお祝い行事であるけど、赤ちゃんにとっては覚えているわけがない。だから写真に残すのはそれなりに意義のあることなのだ。
みなさんで乾杯するところまで撮って僕の仕事は終了。
子どもの成長に合わせてハレの日があるのっていいなあと、いつも思う。赤ちゃんが生まれたばかりの家族には、これからいくつものハレの日がやってくる。
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