7月17日 広島県福山市
青空から真夏を思わせる厳しい陽射しが神社の境内に降り注ぐ。
不思議と蝉時雨が聞こえてこないのは、まだ梅雨明けしてないからだろうか。
春先にマタニティフォトを撮ったカップルに無事に赤ちゃんが生まれ、お宮参りの日を迎えた。
しかし主役は寝足りないのか抱っこしていてもぐずりがち。
泣き出しそうになるたびに大人は一生懸命にあやすが、泣く子は泣きたいから泣いているのであって、大人たちの必死さはまったく伝わらない。
赤ちゃんに限らず、子どもの撮影は子どものご機嫌に左右されるから、仕方のないことである。
三ヶ月の赤ちゃんだったが、早くも人見知りするのだろうか。僕の顔を覗き込むように見ては「これは知らない誰かだ(泣こう)」となる。
抱っこしても抱き心地が他の赤ちゃんとはちょっと違う感じがする。なんとなくどっしり大人びてるというか…
どんな子になるのかなあと、いつも赤ちゃんを撮影しながら思うのだけど、とくに楽しみになる赤ちゃんであった。
撮影のあとは会食も何もないようで、ご両親ともどもみなあっさりと「それじゃあ」と車に乗り込んで帰っていかれる。
梢の向こうの空には入道雲が立ち上がろうとしていた。
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