トミカやプラレールというのは男の子なら避けて通れぬものであり、つくづく息の長いおもちゃなのだと実感する。
五歳の誕生日を迎えた男の子には、祖父母からのプレゼントとしてそれらが届いている。
箱から取り出すと、もう写真を撮るどころでない。夢中になって組み立て、遊ぶ。
新しいおもちゃがこれだけたくさんあったら嬉しいだろうなあ。
大人になって誕生日が来てもプレゼントはない。いやもらえるものならもらいます。新しいデジカメとかレンズとか。
子どもが大きくなるにつれておもちゃで遊ばなくなり、それがゲームになってゆくのはいつからなのだろう。
それでもおもちゃで遊んで過ごした時間は、まちがいなく子どもにとっての幸福なのである。
夢中になっていたのに飽きて放っておかれてしまうのは、おもちゃの宿命かもしれない。
そういえば僕の部屋にもあるじゃないか。使わなくなったカメラとかレンズとか……。
おもちゃで遊んでバースデーケーキを食べて、誕生日というのは素敵な一日だ。
きっとそのふわふわした嬉しい気持ちを記憶のどこかに留めて子どもは大きくなるのだろう。
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