
真っ白な犬が風に吹かれながら待っていた。
たんぽぽの綿帽子のような風貌である。ビションフリーゼという犬種らしい。
お会いしてすぐに飼い主さんから犬が好きかどうか聞かれたが、好きでもなければ嫌いでもないと正直に答える。
犬が好きだという答えを期待されていたかもしれないが、嘘を言っても仕方あるまい。
犬に限らず猫でも同じで、うちには8匹の猫がいるけれど、僕は猫好きでもない。
きっとそれが「人」でも同じように答えるだろう。
目の前にいるのが、人でも犬でも猫でもうさぎでもカメレオンでも、僕が好きなのはその存在そのもので、種別はどうでもいいように思う。
犬好き/猫好き、でカテゴライズすると写真が良くなるのかどうか。
彼女(犬)にとっては知らない場所での散歩は楽しく過ごせたろうか。
たぶん飼い主さんがいれば、彼女はどこでも楽しいんだろうな。きっとそうだ。







